LANケーブルは、インターネット接続やネットワーク接続に必要な重要なアイテムです。
しかし、初めて購入する場合は、種類や規格、価格帯などが多種多様でどれを選べばいいか分からないこともあるでしょう。
本記事では、初心者でも分かるLANケーブルの選び方について解説します。
もくじ
LANケーブルの種類と規格の違いとは?
LANケーブルには、UTPケーブルやSTPケーブル、Cat5e、Cat6など多種多様な種類があります。
それぞれの特徴や用途、規格について理解しておきましょう。
UTPケーブルとSTPケーブルとは?
UTPケーブルとSTPケーブルは、どちらもLANケーブルの種類の一つで、ネットワーク接続に使用されます。
ただし、UTPケーブルとSTPケーブルには、以下のような違いがあります。
UTPケーブル
UTPケーブルは、"Unshielded Twisted Pair Cable"の略で、その名の通り、ツイストペアケーブルのみで構成されています。ツイストペアは、同軸ケーブルのようにシールドで覆われていないため、外部からの電磁ノイズの影響を受けやすく、より短い距離での使用が推奨されています。また、低コストであり、一般的に一般家庭で使用されるLAN接続に適しています。
STPケーブル
STPケーブルは、"Shielded Twisted Pair Cable"の略で、UTPケーブルとは異なり、シールドで覆われたツイストペアケーブルで構成されています。このシールドによって、外部からの電磁ノイズの影響を大幅に抑えられます。そのため、高速通信や長距離通信が必要な場合に使用されることが多く、企業などのオフィスやデータセンターで使用されることが多いです。ただし、UTPケーブルに比べて高価であることが一般的です。
LANケーブルの規格とは?
LANケーブルには、以下のような規格があります。
Cat5e
Cat5eは、"Category 5 enhanced"の略で、最大通信速度が1000Mbps(1Gbps)までの通信に対応した規格です。
UTPケーブルで構成されており、一般家庭や小規模オフィスなどでよく使用されます。
多くの企業や一般家庭ではこちらのLANを使われている事が多いです。
Cat6
Cat6は、"Category 6"の略で、Cat5eよりも高速通信に対応した規格です。
最大通信速度はCat5eと同様に1Gbpsですが、伝送帯域が広く、ノイズ耐性も高くなっています。
UTPケーブルやSTPケーブルで構成されており、中規模オフィスやデータセンターなどで使用されます。
Cat6a
Cat6aは、"Category 6a"の略で、Cat6よりも高速通信に対応した規格です。
最大通信速度は10Gbpsまで対応しており、伝送帯域やノイズ耐性がより高いのが特徴です。
UTPケーブルやSTPケーブルで構成されており、大規模オフィスやデータセンターなどで使用されます。
Cat7
Cat7は、"Category 7"の略で、最大通信速度が10Gbpsまで対応した規格です。
STPケーブルで構成されており、高速通信や長距離通信に適しています。
また、伝送帯域が広く、ノイズ耐性も高いため、高速通信や大量データの転送に必要な場合に使用されます。
その他にも、Cat7a,Cat8などもありますが実際初心者がまず使う事はないと思うので、規格の種類によって通信速度が変わる程度に覚えておくといいでしょう。
おすすめのLANケーブル
規格などが分かれば初心者からすれば大きな変化は少なくなると思いますので、ここで個人的におすすめの規格などを書いておきます。
私としては、
Cat6,Cat6aが良いと思っています。
そもそも家庭用の回線で10Gで契約をしている人も少ないと思いますので、基本的にはCat6で十分だと思います。
10Gで契約をしている人はCat6aをおすすめします。
コードは家庭環境によって変えるのがいいですが、こだわりがなければ平形の物ではなくて通常のコードタイプをおすすめします。
適切な長さと品質を選ぼう
LANケーブルの適切な長さと品質を選ぶことは、正確で高速なデータ転送を実現するために重要です。以下に、LANケーブルの適切な長さと品質を選ぶためのポイントを説明します。
適切な長さの選び方
LANケーブルの長さは、ノイズやデータの劣化を抑えるために適切な長さに設定する必要があります。
また、LANケーブルを長くしすぎると、ノイズや干渉が発生し、通信速度が低下する可能性があります。
必要な長さに合わせて選ぶようにしましょう。
適切な品質の選び方
LANケーブルの品質は、データ転送速度や信頼性に大きく影響します。以下は、品質の選び方のポイントです。
- 規格に合ったケーブルを選ぶ:Cat5e、Cat6、Cat6a、Cat7などの規格に適合したケーブルを選ぶようにしましょう。高速通信を行う場合には、より高速通信に適した規格のケーブルを選ぶ必要があります。
- ケーブルの素材を確認する:高品質な銅線を使用しているケーブルは、信号伝送において抵抗が少なく、信号の劣化が少ないため、高速通信に適しています。
- ケーブルの保護機能を確認する:STP(シールド済みツイストペアケーブル)は、外部のノイズから信号を保護するため、高速通信に適しています。ただし、STPケーブルは、コストが高いため、必要に応じて選ぶようにしましょう。
- ブランドの信頼性を確認する:有名メーカーの製品は、品質が高く信頼性が高いことが多いため、安心して使用することができます
価格帯別にLANケーブルを比較する
LANケーブルには、様々な価格帯の製品があります。価格帯別に比較することで、自分にとって最適な製品を選ぶことができます。以下に、価格帯別にLANケーブルを比較するポイントをまとめました。
1,000円以下の製品
- 主に簡単なネットワーク構築に適しています。
- 規格に合った製品を選び、必要な長さに合わせて選びましょう。
- 銅線の太さや素材には注意が必要です。安価な製品は、銅線が細く信号の劣化が起こりやすい場合があります。
- メーカーの信頼性にも注意が必要です。有名メーカーの製品を選ぶことで、品質や信頼性が保証されることが多いです。
1,000円〜3,000円の製品
- 規格や品質にこだわる場合に適しています。
- Cat6やCat7といった高速通信に適した規格の製品を選びましょう。
- 銅線の太さや素材にも注意が必要です。高価な製品は、銅線が太く信号の劣化が起こりにくい場合があります。
- STPケーブルなど、ノイズ対策がしっかりされている製品も選ぶことができます。
3,000円以上の製品
- 高速通信や高い信頼性が求められる場合に適しています。
- Cat6aやCat7aといった高速通信に特化した規格の製品を選ぶことができます。
- 銅線や保護機能にこだわった製品を選ぶことができます。
- 信頼性が高く、耐久性に優れた製品を選ぶことができます。高価な製品であっても、長期的に見ればコストパフォーマンスが高い場合があります。
LANケーブルの価格帯は、様々な製品があります。自分にとって必要な規格や品質、長さを考慮しながら、適切な価格帯の製品を選ぶようにしましょう。
初心者でも分かるLANケーブルの選び方【まとめ】
初心者でも分かるように、LANケーブルの選び方について解説しました。
ただ、基本的に家庭で使う場合はそこまで気にしなくても問題がないので、信頼できるメーカーのものでCat6またはCat6a辺りで長すぎない物を購入するのがいいです。
そこまで高い物でもありませんし、壊れないのでずっと使い続けているというご家庭もありますが、LANが原因で速度が遅い場合もあるので定期的に見直す事をおすすめします。